道路交通法と警備業務|交通誘導員が知っておくべき法知識
交通誘導警備の現場で働く上で、法律の知識は必須です。特に道路交通法と警備業法は、交通誘導員が安全かつ適切に業務を遂行するための基礎知識となります。本記事では、交通誘導警備に関わる主要な法律や、現場で知っておくべき法的責任について、初心者にも分かりやすく解説します。静岡県浜松市から北陸エリアで活躍する交通誘導警備員の皆様に、必ず役立つ情報を掲載しています。
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株式会社3S-Plannerは、静岡県浜松市中央区を本社に、北陸エリア(富山県、福井県、石川県)を中心に、電気通信工事・電気設備工事・建築工事などを手がけるとともに、グループ会社である株式会社フリーアクセスが交通誘導警備業務を提供しています。当社では、法令遵守を最優先としながら、安全で質の高い警備サービスを提供しており、交通誘導警備に従事する職員に対しても法律知識の習得を重視しています。
交通誘導警備とは|警備業法での定義

交通誘導警備は、警備業法で定義される「2号警備業務」に分類される業務です。具体的には、工事現場や道路工事、イベント会場などで、歩行者や車両の安全な通行を確保するために、人や車両を誘導する業務を指します。警備業法に基づく2号警備業務には、交通誘導警備業務と雑踏警備業務が含まれます。
交通誘導員の役割は単に「手旗を振って車を止める」だけではありません。現場の状況判断、歩行者への気配りや注意喚起、緊急車両への対応、そして工事作業員との連携など、多岐にわたる重要な責務があります。
■ 交通誘導警備が必要とされる現場
交通誘導警備が配置される主な現場は以下の通りです:
参照:交通誘導・イベント警備を依頼する前に知っておきたい基礎知識
道路交通法と交通誘導警備|知っておくべき基礎知識
道路交通法は、交通誘導警備業務を規制する最も基本的な法律です。特に「道路使用許可」という概念が、交通誘導警備員の配置と密接に関わっています。
■ 道路交通法第77条と道路使用許可
道路交通法第77条は、「工事その他の理由により道路の通行に支障が生じる場合」、道路の使用許可を受けることが義務付けられている規定です。この許可を得る際、警察から「交通誘導警備員を配置すること」を条件とされることがあります。
「道路使用許可が必要=交通誘導員が必須」ではありません。あくまで「警察が許可条件として交通誘導員の配置を指定した場合」に配置義務が発生します。ただし、現実的には交通量が多い場所や通行に著しい影響がある工事では、ほぼ必ず配置が条件となります。
■ 交通誘導と交通整理の違い
交通誘導警備員ができるのは交通の「誘導」であり、強制力を持つ「交通整理」ではありません。この違いは法的責任を理解する上で極めて重要です。
最終的な運転判断と安全責任は、運転手本人にあります。たとえ交通誘導員の指示に従って事故が発生しても、運転手の「安全運転義務」が問われることが多いのです。ただし、誘導ミスが事故原因の一部と判断されれば、警備会社や交通誘導員側にも責任が及ぶ可能性があります。
警備業法が定める交通誘導警備員の責任
警備業法は、警備員の業務範囲と責任を厳格に定めている法律です。その中でも特に重要なのが「第15条」と「配置基準」に関する規定です。
■ 警備業法第15条の基本原則
警備業法第15条は「警備業務実施の基本原則」として、警備員は「警察官の職務を妨げ、またはこれに代わるべきものではない」と明確に定めています。つまり、警備員には警察官のような強制力がないということです。
警備業法第15条と職務の限界
この条文により、交通誘導員が「やってはいけないこと」が明確になります。例えば、信号機を無視した指示、職務質問、遺失物の保管(警察への届け出が必要)など、警察官の権限に該当する行為は絶対に行えません。この理解が、現場でのトラブル防止の第一歩となります。
■ 資格配置基準の重要性
高速自動車国道・自動車専用道路での交通誘導には、交通誘導警備業務検定2級以上の資格保有者を1人以上配置することが法律で義務付けられています。さらに各都道府県の「指定路線」でも同様の配置基準が定められています。
資格配置基準の配置が必須な道路での違反時のリスク
配置基準に違反して無資格者のみで交通誘導を行った場合、警察の行政処分(指導・警告)の対象となります。さらに事故が発生した場合は「配置基準違反による業務上過失」として、より重大な刑事責任を問われる可能性があります。
交通誘導員の法的責任と事故時のリスク
交通誘導員の指示や誘導ミスにより事故が発生した場合、複数の法的責任が発生する可能性があります。これは民法、刑法、そして警備業法にまたがる複雑な責任体系です。
■ 民事責任と損害賠償
交通誘導員の誘導ミスが原因で他者に損害を与えた場合、民法第709条の不法行為責任により、損害賠償請求を受ける可能性があります。例えば、不適切な誘導により歩行者が車に轢かれた場合、被害者は誘導員や警備会社に対して治療費や慰謝料を請求できます。
■ 刑事責任の可能性
誘導ミスが原因で人が死傷した場合、自動車運転処罰法や業務上過失致傷罪などの刑事責任を問われる可能性があります。これは罰金や懲役といった刑罰の対象となります。
民事責任の特徴
・被害者と誘導員の間で発生
被害者が直接、誘導員や警備会社に損害賠償を請求します。
・金銭賠償が中心
治療費、慰謝料、休業損害など。金額は被害の大きさに比例します。
刑事責任の特徴
・社会に対する罪
被害者の有無を問わず、法律違反行為自体が罪となります。
・刑罰が対象
罰金、懲役、禁錮など。犯罪記録が残ります。
■ 使用者責任とは
民法第715条で定められる「使用者責任」は、被害者にとって非常に重要な規定です。交通誘導員の誘導ミスが原因で事故が発生した場合、被害者は誘導員本人だけでなく、その雇用主である警備会社に対して損害賠償請求を行うことができます。
使用者責任の最も重要なポイントは「誘導員の過失割合が小さくても、被害者は賠償金全額を会社に請求できる」という点です。たとえ誘導員の過失が10%であっても、残りの90%の損害金も会社が負担する必要があります。
使用者責任が発生しやすいシーン
– 不適切な誘導で歩行者が車に轢かれた
– 誘導ミスで工事車両が民間車両と衝突
– 駐車場誘導での接触事故
– イベント会場での人身事故
これらのシーンでは、誘導員の個人的な過失でなく「会社の責任」として損害賠償義務が発生します。
実務で押さえるべき法的ポイントと対応策
法律知識だけでなく、現場での実践的な対応が交通誘導警備員には求められます。以下は、法的リスクを最小限にするための実務的なポイントです。
■ 配置基準に関する実務確認事項
現場配置前に必ず確認すべき項目:
■ 誘導方法の記録と報告義務
事故が発生した場合、「どのような誘導を行ったか」の記録が極めて重要です。警察の調査や民事訴訟で、誘導方法を証明できなければ、誘導員側が不利になる可能性があります。
記録しておくべき情報
✓ 実施日時・時間帯
✓ 現場の位置・道路状況
✓ 配置された誘導員数・資格保有有無
✓ 実施した誘導方法・立ち位置
✓ 使用した資機材(誘導灯、標識など)
✓ 異常事象・事故の有無
✓ 工事責任者とのコミュニケーション内容
株式会社3S-Plannerでは、現場ごとに詳細な施工記録と警備実施報告書を作成し、法的トラブルに備えています。このような記録管理は、企業の信用維持と責任回避の両面で重要です。
>交通誘導警備の仕事は、道路交通法や警備業法などの複雑な法律体系の中で成り立っています。法的な知識がなければ、現場で誤った判断をしてしまう可能性があり、それが大きな事故や法的責任につながることもあります。本記事で解説した「誘導と整理の違い」「警備業法第15条の意味」「配置基準」「法的責任」の4つのポイントは、交通誘導警備員が最低限知っておくべき知識です。
静岡県浜松市から北陸エリア(富山県、福井県、石川県)で活躍する交通誘導警備員の皆様は、これらの法律知識を身につけることで、より安全で責任感のある現場対応ができます。未経験者の方も、経験者の方も、定期的に法律知識を更新することをお勧めします。
詳細については、直接お問い合わせください。株式会社3S-Plannerとグループ会社の株式会社フリーアクセスは、法令遵守と安全管理を最優先とした警備体制を整備しており、交通誘導警備に関する相談や質問にも随時対応しています。


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